ブラシの様な

    サラシナショウマ


     小さな花にはそれぞれ柄があります。


 県東部、所用の後の道草です。face10
白く大きいブラシの様な花が思い思いの方を向いて咲いていますサラシナショウマのようです。背丈も高く、太くて30㎝程もある花穂は薄暗い林をバックにしてよく目立ちます。
名前は若芽を茹で、水で晒して食べた事によるらしい「晒菜升麻」
よく似た花を付ける「イヌショウマ」は小さな花に柄が有りません。face01


  
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2010年09月29日 Posted by 松ぽっくり at 18:39Comments(0)寄り道

埋もれるように

    カラスノゴマ




 「オオイヌタデ」「カナムグラ」「ママコノシリヌグイ」「ヤブツルアズキ」などが盛り上がるように絡まり合っている空地、その中に埋もれるようにカラスノゴマが黄色い花を付けていました。
花の中央、雌しべを取り囲んで長く突き出ているのは5本の仮雄しべ、昆虫を呼ぶ為のものらしい。本当の雄しべは下の方で、いじけた様にクネクネとした形をしている。
名前は胡麻の様な種子が出来る事から、これを烏が食べる胡麻に例えて「烏の胡麻」となったようです。
 空に刷毛で掃いたような雲を浮かべて季節が流れていきます。  
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2010年09月27日 Posted by 松ぽっくり at 17:58Comments(0)空き地

最強害草

      イチビ


 畑と道路の間にアオイ科のイチビが「マメアサガオ」などと絡まっていた。地を這うような形で花と実を付けていましたが、本来は直立して大きくなると150㌢を超える程になります。
インド原産で強靭な茎から繊維をとる為、古く中国を経て渡来したと云われています。しかし最近は輸入飼料などに混入して入って来たものが、飼料畑や畑地に広がって最強の害草と云われる様になっているらしい。
トウモロコシ畑に入り込んだものは高さ250㌢程にもなったとの事です。
  
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2010年09月26日 Posted by 松ぽっくり at 17:33Comments(0)畑地

くびれ

     アメリカアサガオ


  ガクは肉厚で裂片は内側に巻き込み、その先は反り返る。これも識別ポイントの一つ


 手入れが止まってしまった茶の木に「ホシアサガオ」と一緒にアメリカアサガオが絡みついて朝日の中、沢山の花を付けていました。
花は直径3㌢程で普通のアサガオより一回り小ぶり、花の色は色々あるようですが空色のものによく出会います。葉の形は深く3裂しますがその切れ込み方は真中がくびれる程で、この形も識別ポイントのひとつになります。
熱帯アメリカが原産で戦後、帰化が認められ、各地の道端などでよく見かけるようになりました。
 スズメガ科のヒメクロホウジャクがホバリングしながら、長い口吻で蜜を探っては花から花へ飛び回っていました。


  
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2010年09月25日 Posted by 松ぽっくり at 17:29Comments(0)畑地

悪条件

      ヌルデ


      ヌルデ雄花


 土手横の防災用ブロックに挟まれているヌルデ、この夏の少雨などの悪条件に痛めつけられて葉も半分以上がチリチリになっていたが此処に来てようやく息を吹き返し、花を付けた。お見事!
さっそく「コアオハナムグリ」などの虫たちが訪れていた。

 今日のフィールドは日差しの無いせいもあるが、汗などはみじんも出ない。昨日との気温差は10℃以上低い。最近の気象現象は何事も極端で驚かされる事が多い。
  
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2010年09月24日 Posted by 松ぽっくり at 18:08Comments(0)フィールド

雨に洗われて

     ヒメマツバボタン


    左の花の横に蓋がとれて種を散らした後のお椀の様な果実の一部が残っている


 今日は一日雨かと思っていたが思いの外やんでいる時間が長くて助かりました。
水門の池の周囲ヒメマツバボタン雨に洗われてきれいに咲いていました。葉の付け根には白い毛があり、その毛が雨にぬれてペッタリしているのが確認出来ます。
 熱帯アメリカ原産のこの草も花期は結構長く、7月頃から小さな花を次々と咲かせます。

  
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2010年09月23日 Posted by 松ぽっくり at 17:25Comments(0)フィールド

逞しさ

         ホソバヒメミソハギ


        花は直径4ミリ程と小さい


 田の草達の生き残りをかけたバトルは、抜かれても刈られても終わる事は無い。
稲刈りの済んだ田に何本もホソバヒメミソハギが小さいながらも赤紫色の
花らしい花を付けていました。 その逞しさに今日もまたカメラを向けてしまいます。

 記録的な残暑も今日が最後であるとメディアは伝えている。信じたい



  
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2010年09月22日 Posted by 松ぽっくり at 16:22Comments(0)田んぼ

かぶせ蓋

      ゴキズル


7㍉程の花は5弁の星型ですが、ほぼ同型のガク片が間からのぞくため10弁に見える


 外出のついでに寄り道をしてハス田のそばを通ってみました。
畑と道の境のさくにゴキズルが絡んでいました。かっては農村の厄介な雑草としてならした様ですが、最近は見る機会が少なくなりました。
 名前の「ゴキ」は合器で、かぶせ蓋のある器の事。15ミリ程の卵型の果実は熟すと横に割れ蓋が落ちる、ついでに中に入っていた2個の大きな種も落ちる仕組み。
面白い果実のせいか「アヒルノベントウ」「ブンブクチャガマ」など愉快な方言名もついている。
 彼岸に入っても残暑は厳しい。face10


  
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2010年09月21日 Posted by 松ぽっくり at 18:01Comments(0)寄り道

長い柄の先に

     スズメウリ


       花の割に子房が大きい


 水路のふちで他の草に絡まって小さな白い花が長い柄の先にいくつもブラ下がっている。
花の下に大き目の子房が目立つスズメウリの雌花のようだ。そばにはビー玉くらいの青い実もブラ下がっている。この実は熟すと灰白色になり中に種が水平に積み重なる。これは「スズメウリ属」の特徴。
名前は「雀瓜」と書き、実が「烏瓜」より小さい事から付けられたようです。

 ちらほらと「ヒガンバナ」の花や蕾も目に付くようになってきました。  
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2010年09月20日 Posted by 松ぽっくり at 17:10Comments(0)フィールド

黄色に統一

        ラセンソウ


       直径7ミリ程の花糸まで黄色い花


 「ギチギチギチッ」 青空にモズの高鳴きが響いて乾いた風が気持ちいい!
放置された畑の正面で「カラムシ」の葉に少し似たラセンソウが小さな黄色い花を付けていた。
花はガク片、花弁、雄しべまでも黄色に統一してこだわっているが、近づいてよく見るとガク片の先端に「無精ひげ」の様な毛が生えていた。
名前は毛のある果実を毛織物にたとえ、羅氈草(ラセンソウ)となったようです。
シナノキ科の草本はわが国には少ない。


  
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2010年09月19日 Posted by 松ぽっくり at 13:48Comments(0)畑地

赤い皮が

      サンショウ


 誰かが畑の隅に植えたものでしょうか、今は放置され草が生い茂っている中サンショウの赤い皮が割れて黒い果実が午後の陽に光っていました。
若葉は「木の芽」として、若い果実は「実山椒」として佃煮に、更に雄花も佃煮にされます。そして熟した果実を粉にしたものが「粉山椒」で蒲焼きには欠かせません。果実の皮は七味唐辛子の香料のひとつ、更に太い幹からは「すりこぎ」を作る。 「山椒」の料理の世界での活躍には驚かされます。

 朝晩の気温に惑わされて出かけると、日中の日差しはまだまだ強く戸惑う事になる。
それでも草むらからはスズムシの声が聞こえています。


  
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2010年09月17日 Posted by 松ぽっくり at 18:12Comments(0)空き地

星の数ほど

      ホシアサガオ




 雨の上がった朝、イヌマキの垣根に絡んだホシアサガオがそれこそ星の数ほど(ちょっと言い過ぎかな) 空を見上げて咲いていました。
花柄は葉柄よりも長く、その先に直径2㌢程の花を数個固めて付けている。花の色は淡紅色で中心が紅紫色になるものが多い。
サツマイモ属のこのツル草は北アメリカ原産で戦後に帰化したと云われています。
 雨の上がった後も曇り気味で気温は27℃程、大変過ごし易い日でした


  
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2010年09月15日 Posted by 松ぽっくり at 17:23Comments(0)畑地

V字型に

       ヤハズソウ


 朝方の涼しさに「やっと秋が来た」と思ったが朝だけだった。face10
土手の足元でヤハズソウが5ミリ程の小さな花を付けていました。
小さな葉を引っ張ると側脈に沿ってV字型に切れる。この形が弓矢の弦を受ける部分に似ているので「矢筈草」の名前が付けられました。
マメ科のこの草は「ハギ」の仲間と近縁との事で、小さな豆果も似ています。  
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2010年09月14日 Posted by 松ぽっくり at 23:28Comments(1)フィールド

低く群がって

        オオフタバムグラ


 天気図では今日明日でやっと季節が入れ替わるらしいが、最後の最後まで暑さは手を抜かなかった。
オオフタバムグラも手を抜かずに低く群がって花を付けている。
北アメリカ原産でアカネ科のこの草は砂地の様な所を好むので河原には多く、一面に広がっている所がいくつも見られる。
一般に嫌われがちな外来種の中にあっては背が低く地味な事もあってか案外好まれる。
   
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2010年09月13日 Posted by 松ぽっくり at 22:03Comments(0)フィールド

茶の代用

          カワラケツメイ


     普通マメ科の花は蝶形花を作るがこの花はそれとは異なる形をしている


 暑さが最後の踏ん張りを見せている中カワラケツメイの花が目立ち始めた。
長い間雨が降らなかったので先日の雨まで耐えきれず赤く枯れてしまった株も大分あったが日照りに耐えたもの達が一斉に花を付けたようだ!
「カワラケツメイ」とは河原に生える「決明」の意味、決明はマメ科のエビスグサの事で種子を煎じて飲むと目が明るくなると云われ「ハブ茶」と称し市販されている。
「カワラケツメイ」の方は「豆茶」「浜茶」「弘法茶」などと呼ばれ、焙じて茶の代用にされるようだ。
「カワラケツメイ」は昨年大群落を作っていた所に今年に行ってみるとほんの僅かしか生えていず驚かされる事がある。

  
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2010年09月12日 Posted by 松ぽっくり at 17:52Comments(0)フィールド

しなやかで

       メドハギ


 午後の日を受けてメドハギが控えめに花を付けていた。
スッと伸びた茎はしなやかで風に揺れています。
易の占いで使われる50本の棒を筮(メドキ)と言うが、昔はこの草の茎でこの棒を作った事から「メド萩」の名前が付いた様だ。
現在は竹で作られているので筮竹(ぜいちく)と云う。
 河原や土手の斜面には数え切れないほどの「メドハギ」が生えているがこの花に気づく人は少ないかも知れない。  
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2010年09月11日 Posted by 松ぽっくり at 18:07Comments(0)フィールド

半開き

        ウスゲチョウジタデ


 先日「クサネム」を写した休耕田のふちでウスゲチョウジタデが咲いていたが、暗い空模様のせいか半開きの状態です。
「チョウジタデ」とよく似ていますが、全体に毛が多く、花床に白毛があります。
「タカサブロウ」と共に田んぼでよく見かけますが、すぐに引き抜かれてしまう定めです。
葉の側脈は縁の手前で上に曲がり、上の側脈につながります。草本では少ない特徴です。

 局地的前線の影響とかで暗く、今にも降りだしそうな空模様が終日続いた。
  
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2010年09月10日 Posted by 松ぽっくり at 18:44Comments(0)休耕田

評価の

       クズ


 各地に被害を出した台風も、土手の草達には救いの雨となると思ったが、手遅れのものも多々ある!
そんな中クズは花が目立つようになってきた。
秋の七草のひとつに数えられ、根からは「葛粉」が採れ、風邪薬の「葛根」も得られる。
一方で、育林を妨げる旺盛な繁殖力に手をやき、大がかりな「クズ退治」が行われたりする。
 評価の大きく分かれる植物です。

 随分と暑さが後退して凌ぎやすい、台風は季節の進展にきっかけを与えてくれたようだ。

  
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2010年09月09日 Posted by 松ぽっくり at 21:44Comments(0)フィールド

水平に

        ヤマジノホトトギス


 仲間と市民の森を歩いて来ました。秋の花を期待していたのですが、はずれでした。連日の猛暑と少雨の影響があるのでしょうか?
そんな中「オトコエシ」だけは行く先々に咲いていて、その花に「イチモンジセセリ」の集団が飛び交っていました。
ヤマジノホトトギスも数としては割合ありましたが、ほとんど背の低いタイプです。恐らく一度草刈りをされた後、花を付けたものと思われます。
よく似ている「ヤマホトトギス」は以前に取り上げましたが、花弁が極端に反り返り、水平に開く「ヤマジノホトトギス」と区別出来ます。
漢字にすると「山杜鵑草」と「山路の杜鵑草」となります。



  
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2010年09月07日 Posted by 松ぽっくり at 22:17Comments(0)下見

毛深い

      ネコハギ




 日当たりの良い道端でネコハギが小さな蝶形花を付けていました。
名前は同属の「イヌハギ」に対比して付けられたようです(どちらも毛が多い)
茎は細く丈夫で、地面近くで枝分かれして地上を這って、全体にふかふかと毛深い様子がなんとなく猫を思わせます。茎上部の葉腋にはやや果実の小さい閉鎖花が付きます。
この草とは時々出会うのですが何故かタイミングが合わず、きれいに咲いている所に久しぶりにぶつかりました。
  
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2010年09月06日 Posted by 松ぽっくり at 22:59Comments(0)寄り道