ひょっこり

          小鬼田平子




 日脚が伸びて暖かい日が来ると顔馴染みの花達がひょっこりひょっこり顔を出す。
田んぼの南向きの畦、コオニタビラコ(春の七草で云う所のホトケノザ)が今年も顔を出した。
タンポポをグーッと思い切り縮小した様な1㎝にも満たない小さな花だが、春の日を受けてその存在を虫達に大いにアピールしている。

 大分以前の話ではありますが、「ホトケノザ」が2つあっては紛らわしいと云う事で牧野先生に判定をお願いした所、双方の言い分に軍配をいずれにも上げかねて、両方を食べ比べてみる事に、
七草のホトケノザは結構いけるが、シソ科のホトケノザはまずくて食べられないと云う事が判明、そこで先生はシソ科の方を「ニセホトケノザ」とすべし、と云う結論を出されたとか。
現在の図鑑等を見る限りさすがにそうはならなかったようです。  
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2011年02月26日 Posted by 松ぽっくり at 17:50Comments(0)田んぼ

先駆けの

      レンゲソウ




 昨日の雨と2ヶ月程先走った陽気にベランダの「サンシュユ」が満開になってベランダが明るくなった。
フィールドは少々風が強いが気にならない!
田んぼの隅が色付いてレンゲソウの花が揺れていた。春を彩る先駆けの色だ!近づくと1個だけシベのむき出しになっている花がある、もうすでに花バチなどの虫が訪れたのだろうか!虫が花にとまり蜜を吸おうと頭をグイと突っ込んで足を踏ん張ると、舟弁と呼ばれる花弁が下にさがり中から雄しべ、雌しべが顔を出し、虫のお腹をこする仕掛けだ!face02
 このまま春が進む訳ではないが冴え返り冴え返りつつ野山に彩りが増えていくのでしょう。

  
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2011年02月25日 Posted by 松ぽっくり at 18:02Comments(0)田んぼ

ニョキニョキと

         ツクシ


 土手の東側斜面にツクシがニョキニョキ顔を出しています。昨日もこの道を通ったのに気が付きませんでした。人の目も当てになるようでならないものです。icon10
 ツクシとスギナは同じ根から出ますが、「ツクシ」は胞子を専門に作る云わば「花」で、「スギナ」は光合成をする為の栄養体と云う事になります。そしてツクシを食べる時に取り除く「ハカマ」は葉が退化したものと云われています。
 ちなみにツクシの胞子には4本のバネがあり乾燥すると伸び、湿ると縮む性質があるので胞子のかたまりに静かに息を吹きかけるとむくむくと動く。face08


  
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2011年02月23日 Posted by 松ぽっくり at 17:14Comments(0)フィールド

陽気に誘われて

     シジュウカラ♂


 いい陽気になって来ました、寒さが気にならないと云うか、背中はポカポカです。
桜の梢では太めのネクタイをしたシジュウカラ』の♂が囀っています。私も対抗して鳴き真似を・・・・彼は急に現れたライバルの声にあたりをキョロキョロと見渡しています。
あまり惑わせても悪いので先に進む事に。
土手の下の土を掘り起こした所ではイソヒヨドリ』の♀が餌を探していましたが、こちらに気づいて石の上で様子をうかがっています。「イソヒヨドリ」のオスも決して派手ではありませんが、メスは更に地味でご覧のように目立ちません。
「タマシギ」のような例外も有りますが、野鳥は一般的にオスの方が派手なようです。
                                         イソヒヨドリ♀



  
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2011年02月22日 Posted by 松ぽっくり at 17:01Comments(0)フィールド

星形に

     ツチグリ


 今日は皆さんと早々春の野を歩いて来ました。寒さも気にならず穏やかな日和でしたが、
花はまだまだ望むべきも無く、草達の冬姿を確認しながらの観察会となりました。
 途中の片側切通し的な所で仲間がツチグリを見つけました。普通、夏から秋にかけて発生するキノコの仲間ですが、全体が革質で乾燥にも湿りにも適応するため腐りにくく、こんな季節でも時々出会います。
中央の丸い所に胞子が入っていて、そこに雨粒などが当たるとそのショックで真中の小さな穴から胞子が煙のように飛び出す仕組みです。
乾湿に敏感で星形に開くのは雨上がりの様な湿った日で、乾けばまた閉じてしまいます
  
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2011年02月19日 Posted by 松ぽっくり at 18:07Comments(1)観察会

初々しく

     タネツケバナ


 暖かい!何と気温は18℃を超えたようです。ただこの気温は今日だけらしい!
まとまった雨とこの気温で大地は一気に活気づいた感があります。 
放置された田んぼではタネツケバナがその存在を主張し始めていました。近づくと、アブラナ科の特徴である小さな十字花(4弁花)が初々しく見えます。
ごくありきたりの花ですが、季節が見る人の目に付加価値を与えるようです。
 昨日とはちがう風が軽くなった襟元をなでていきました。
  
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2011年02月18日 Posted by 松ぽっくり at 17:20Comments(0)田んぼ

ほぼ通年

        ノボロギク




 日本列島はすっぽりと高気圧の中に納まって朝から大快晴!だったが・・・
いつもは素通りするこの草の前で足が止まる。この季節、数少ない花のひとつだ!
ほぼ通年花を付けるが、余り群生する事は無い。
何といっても舌状花(花弁)が無いと云う事が人気面では大いに不利ではある。
欧州生まれで明治の頃にやって来て、頂いた名前がノボロギクこちらも今ひとつさえない。
  
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2011年02月16日 Posted by 松ぽっくり at 17:04Comments(0)フィールド

子供が

      コモチシダ


 今日は少し裏山をのぞいて来ました。まだ草たちの大多数はは動き出す気配がうすく、まだまだ冬の勢力圏と云った所です。
そんな中、「ショウジョウバカマ」は真中が盛り上がり始め、いよいよ花茎を伸ばす為の準備が出来てきたようです。それでも花が咲くのは3月になってからでしょう。
途中、コモチシダの上に子供が1個だけ乗っていました。この無性芽は条件がそろえば葉一面にびっしりと着いたりします。

 思いの他暖かく車の窓を開けて走りました。
  
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2011年02月15日 Posted by 松ぽっくり at 22:41Comments(2)下見

口に合わない?

     イボタノキ果実


 寒さで色を変えた「センニンソウ」が絡みついている『イボタノキ』 昨年の11月半ばに果実が黒く熟していたのを取り上げたあの木です
あれから3ヶ月、ほとんど実の数が減っていません。どうしてだろう? 小枝が多くて止まりづらいとか?まさかそれは無いと思うが・・? 野鳥達の口に合わないと云う事なのだろうか emoji03

 河原のグランドは昨日の予想どうりGゴルフの大会ようで溢れんばかりにシニアが集まっている。日曜日と云う事もあるだろうが、ウォーキングに勤しむ人の数も随分と多い。
 風がやむと日溜まりはポカポカと暖かい。face17
  
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2011年02月13日 Posted by 松ぽっくり at 17:39Comments(0)フィールド

翼果

      イロハモミジ翼果


 昨日からの雨は昼前には上がったが、外は相当寒い!池の「ヒドリガモ」は一様に首を羽に差し込んで丸くなっている。そう言えば今年は「ヨシガモ」がとうとう姿を見せなかった、4,5羽と数は少ないが毎年来ていたのだが・・・icon11
 土手の「イロハモミジ」の細い枝では散りそびれた「翼果」が風に揺れている。しかし冷たい、手袋をした指先に冷気が浸みこんでくる。face12
 河原のグランドでは10数人がGゴルフの準備を精力的にこなしている。恐らく明日、大会でもあるのでしょう。同年代、あるいはそれ以上と見受けられるが、あの活力が羨ましい。face15  
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2011年02月12日 Posted by 松ぽっくり at 16:23Comments(0)フィールド

まゆ玉

     イラガ繭とホシアサガオ種


 畑の縁、イロハモミジの下枝、誰かが掛けた黒紐に絡みついた「ホシアサガオ」は随分遅くに咲いたのだろうか?未だに種が入ったまま残っている。
そんな下枝にイラガの繭がくっ付いていた。普通幼虫は、カキ、ナシ、リンゴ、サクラ、ウメ、クリなどを食べるので繭もそんな木に付いている事が多いが、この木に付いていると云う事はモミジ類も食べるのだろうか・・・・?
6月頃になると繭の上の方(この画像では右側)が切れてそこから成虫が這いだして来る。成虫が出た後、上に口が出来たまゆ玉は「スズメノショウベンタゴ」などと呼ばれている。タゴとは水を運ぶ桶の事らしい。
 今日はまた節分前の寒さが蘇ってかなり寒く、手袋をした手が冷たい。
  
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2011年02月10日 Posted by 松ぽっくり at 17:05Comments(0)畑地

このままの状態で

      オオカマキリ卵鞘


 ツルが絡まり合った枯草の中に『オオカマキリ』の卵鞘が同じような色をしてくっ付いていました(中に卵の入った発砲スチロールの様なものを「ランショウ」と呼ぶようです)
もし、この枯草がこのままの状態で残ったとすれば5月頃、この中から小さなカマキリがゾロゾロと200~300匹出てくるはずです。しかし、その可能性は極めて低い・・・。

 昨夜は願いがかなって雨が降ったようだが平野部では0,5ミリ未満と云う事で降水とは記録されなかったらしい。本当のお湿りでした。
それでも枯草の根元付近に緑色が多少増えたように見えるのは欲目でしょうか?face10



  
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2011年02月07日 Posted by 松ぽっくり at 17:06Comments(0)フィールド

初見

     オオツメクサ


    ガクや花柄に腺毛が目立つ(花は直径7~8㍉)


 収穫の済んだ野菜畑の端、「ホトケノザ」の葉蔭に白い小さな花がちらほら見えた、近づいてみるとヨーロッパが原産のオオツメクサのようだ。恐らく肥料か何かに種が紛れていたのでしょう、このフィールドでは初見になります。
ただよく似ている「ノハラツメクサ」の可能性もあるので後日、種を採取して確認する必要があります。
 予報通り午後に全天が雲で覆われたが、今すぐ雨の降る様な雲ではない。それにしても随分と久しぶりの空模様だ。願わくば夜にでも一雨ある事を祈りたい!


  
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2011年02月06日 Posted by 松ぽっくり at 16:35Comments(0)畑地

紛れる

         タチイヌノフグリ




 今日は「立春」、ラジオ等では「暦どうり春らしい気温になった」と云っていたが、あまり実感できない。 そんな上空を「オオタカ」が滑っていった。

 枯草色の中に紛れるように10㌢程のタチイヌノフグリが同じような色をして何本も林立している。
寒風にも乾燥にも耐えて3㍉程のブルーの花を付けている。その下には縁に毛の生えたハート型の蒴果が幾つも並んでいて花が下から咲き上がって来た事を教えている。
ユーラシアからアフリカ原産と云われているが、この小さな体こそが厳しい環境を生き抜くためのかも知れない。

    「オオタカ」奇跡的にシャッターは切れたが結果は・・・icon10icon10



  
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2011年02月04日 Posted by 松ぽっくり at 17:31Comments(2)フィールド

知恵比べ

     アメリカフウロのロゼット


 全国的には気温が上がったようだが、当地はさほど変わらず、東寄りの風で結構寒かった。
草たちは総じて低く構え、寒風をやり過ごす対策をとっている。
「アメリカフウロ」のロゼットはピッタリと地表に張り付き、日の光だけはしっかり受け止めようとする体制は完璧だ。
「ナズナ」は茎を伸ばすのをとりやめて10センチ程の所で花を開いているものもある。
環境に合わせ、生き残りをかけた知恵比べが空地の隅で展開されている。

    茎を完全に伸ばさず花を開いたナズナ



  
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2011年02月02日 Posted by 松ぽっくり at 17:42Comments(0)フィールド

準備は

      キリ花芽


 今日から「如月」、キサラギは「着更着」との説がある。
予報によると明日あたりからしばらく暖かい日が続くらしい、ここは一つ雪国のためにも予報が当たる事を願いたい。
斜面の一画を赤く彩っていた「スイバ」のロゼット群がいよいよ茶色に変色し始めた、さすがに0,0%の降水率はお手上げなのだろう。草たちの為にも、喉の為にも、一雨ほしい所だ。
しかし見上げる空にはそんな気配はみじんも無く、『キリの花芽だけががくっきりと浮かび上がっていた。
初夏、鯉のぼりの頃に大きな花を咲かせる為の準備は怠りないようだが・・・・face04

  
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2011年02月01日 Posted by 松ぽっくり at 17:22Comments(0)フィールド