涼風

      シタキソウ青い果実


 大汗をかいて山道を行くと思いがけずシタキソウが青い実を付けていた。芳香があり「ガガイモ科」にしては大きめの白い花に一度お目に掛かりたいと思っていたが少々遅かった、半月ほど前にくれば花に会えたかもしれない!と思うと残念だがそこはそれ一期一会で仕方のない事。この実が熟れて白い毛の付いた種が見えるようになる頃また会いに来よう!
林床では「ヤブコウジ」が小さな花と蕾を9つも付けていた、私が今まで見た中で最多記録です。
 緑陰に腰を下ろすと、青い空と涼風が事の他気持がいい!
                                   ヤブコウジ



  
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2011年07月12日 Posted by 松ぽっくり at 18:17Comments(2)下見

丸まって

      ウリノキ


 思いの他雲は厚く、らしい空模様でしたが少し山道を走って来ました。
 緑は一段とボリュームを増して、「ウツギ」や「テイカカズラ」の花に混じって「マタタビ」の白く染まった葉も見られる様になって来ました。
林の中ではウリノキの花が咲き始めています。白い棒状の蕾は開くと花びらはゼンマイの様にクルクルと丸まってしまい、黄色い雄しべが丸見えになります。
葉の形が瓜の葉に似ていると云う事でこの名が付きました。この仲間は1科1属20種程の小さな科です。
 明日は「芒種」稲などのノギの有る穀物の種まきをし、カマキリや蛍が現れ始め、梅の実が黄ばみ始める頃。との事ですが現代の農作業は1ヶ月程早くなっている様です。
  
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2011年06月05日 Posted by 松ぽっくり at 23:25Comments(0)下見

好感が

      チガヤ


 この季節、フィールドは日々表情を変えていきます。
今日は朝から荒れた天気、「チガヤ」の穂が方向の定まらぬ風に波打って、「ノイバラ」の白い花もあちこちで目に付くようになってきました。
 空は明るいのに雨がパラパラしていますが、7月なみの気温で気になりません。
 昨日は仲間と林道を少し歩いて来ました。山は「ウツギ」や「ガクウツギ」「ヤブウツギ」「ヤブデマリ」と云った木の花で賑やかです。
水気の有る木陰ではクルマムグラが白い花を一斉に咲かせていました。花は直径2.5ミリと小さいですが、並んで咲いている姿は楚々として好感が持てます。
名前は葉が普通6輪生して車輪状になる事と茎がツル状になるので「車葎」となった。
 草も木も生気溢れるよい季節です。
                                 クルマムグラ


  
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2011年05月10日 Posted by 松ぽっくり at 17:03Comments(0)下見

妖しさ

      オオバウマノスズクサ




 午後は様子見に林道を走って来ました。こちらは「ウツギ」が丁度盛り。至る所で白く輝いていた。
少し上に上がると林縁に「ツルカノコソウ」、水の流れる側溝には「ヒメレンゲ」が見える。
 若葉は目に優しく、いい季節です。
帰りみち、垂れ下ったオオバウマノスズクサの中を覗くと花が有った。この花は何度も見ているが、最初にこの花を見たとき「どうして!」と思った、ズングリした「サキソフォン」の様な形もさることながらそのラッパ部に浮き出た血筋の様な模様に何か妖しさの様なものを感じたのだ。
県内では割と普通に見られる、落葉つる性の木本です。

「ウツギ」の花のアップ、花糸に肩が有るのが確認できる。平開しない花の形も!


  
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2011年05月04日 Posted by 松ぽっくり at 19:01Comments(0)下見

クヌギ林の

     ニリンソウ


 仲間と池の周囲を歩いて来ました。クヌギ林の下でニリンソウが咲き始めていました。この花も今年は少し遅れているようです。
「二輪草」の名前からは2つ一緒に花が咲くように思われがちですが、先に1個が咲いて少し遅れて2つ目が咲き、ここで2つ並んで「二輪草」となります。ただ2個以上の事もたまに有ります。
そして似た植物には花が1個の「一輪草」、花が3個の「三輪草」も存在します。
 本日も快晴、この所しばらく雨がなく、どこもかしこも乾ききって一雨ほしい所です。



  
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2011年04月06日 Posted by 松ぽっくり at 23:48Comments(0)下見

博打の木

        バクチノキ樹皮


      若い果実、5月頃に熟します


 今日は別の林道を少しのぞいて来ました。「キブシ」が咲き始めていましたが、それ以外はもう少しと云った所でしょうか。
ただ、途中に見覚えのある樹皮の高木が有り、7~8m上の枝いっぱいに楕円形の実をびっしり付けていました。どうやらバクチノキの様です。
バラ科サクラ属のこの木は9月頃サクラとはほとんど似ていない小さな花を総状に付けます。
 それにしてもインパクトのある名前ですが、その由来は次々にはがれ落ちる樹皮を、博打に負けて身ぐるみはがされるのにたとえて付けられたと云います。お見事!一度聞いたら忘れられない名前です。
果実の写真はかなり離れた所から撮ったので訳の分からない一枚になってしまいました。face07
 今日も風の冷たい一日でした。  
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2011年03月08日 Posted by 松ぽっくり at 17:59Comments(0)下見

灯をともす

     ダンコウバイ雄花


 今日は少し林道を走って来ました。例年に増して厳しかった冬を物語る様に、山はまだ冬がかなり色濃く残っています。
そんな中、渓流沿いにダンコウバイが1株、枝に灯をともす様に黄色い花を付けていました。「ダンコウバイ」はクスノキ科で比較的大き目の葉を付けます。葉の先は3つに切れ込むので花の無い時でも割と見分け易い。
花は「アブラチャン」と色も形もよく似ていますが、ダンコウバイの方が枝が太めで、「花序」に柄が有りません。アブラチャンの「花序」には柄があります。
この柄の有る無しが花期の両者の識別ポイントになります。

 春の日差しの中に冬の風が吹いて冷たい一日でした。  
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2011年03月04日 Posted by 松ぽっくり at 17:20Comments(0)下見

子供が

      コモチシダ


 今日は少し裏山をのぞいて来ました。まだ草たちの大多数はは動き出す気配がうすく、まだまだ冬の勢力圏と云った所です。
そんな中、「ショウジョウバカマ」は真中が盛り上がり始め、いよいよ花茎を伸ばす為の準備が出来てきたようです。それでも花が咲くのは3月になってからでしょう。
途中、コモチシダの上に子供が1個だけ乗っていました。この無性芽は条件がそろえば葉一面にびっしりと着いたりします。

 思いの他暖かく車の窓を開けて走りました。
  
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2011年02月15日 Posted by 松ぽっくり at 22:41Comments(2)下見

コントラスト

     トキリマメ豆果


 冷たい風の強い日でした。その為と云う訳でも有りませんが、フィールドに出れませんでした。
 昨日、仲間と歩いた裏山で赤く染まったトキリマメの豆果に出会いました。
「トキリマメ」の名前の由来はよく解りませんが、別名を「オオバタンキリマメ」と云い「タンキリマメ」とよく似ています。ちなみにタンキリマメの名前はその種を食べるとタンが止まる。と云う俗説によるらしい。
この2種は豆果だけ見るとはっきりしませんが、葉の質と形は明らかに異なります。豆果は熟すと二つに割れ、豆の一部がサヤにくっ付いていて赤と黒の鮮やかなコントラストを見せてくれます。  
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2010年12月09日 Posted by 松ぽっくり at 17:06Comments(0)下見

フカフカ

     ヤブムラサキ果実


       ガクに密生する毛が確認できます。


 近くの林道を少し歩いてみました。
「イヌビワ」と「アカメガシワ」が黄葉して一帯を明るくして
いました

「ウツギ」は真中にローソクの芯の様な花柱を残した固い実を沢山付けています。
その横にヤブムラサキがいい色になっていました。「ムラサキシキブ」とよく似ていますが、枝、葉裏、ガク、に毛が密生している事で識別します。
葉にさわるとフカフカ感があります。

 しばらく続いた小春日も今日までとか、今夜あたりから崩れて寒くなるらしい。

  
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2010年12月06日 Posted by 松ぽっくり at 17:05Comments(0)下見

むき出しに

     ハダカホオズキ


 オー すごい、数え切れない程の赤い実が鈴なりです!
ハダカホオズキはそれほど珍しくもないので野山で時々赤い実を付けた姿を見かけますが、これほど大きく沢山の実を付けた株は初めて見ました。
ナス科のホオズキ属ではガクが果期に果実を包んでお馴染のホオズキ状になりますが、このハダカホオズキ属ではガクは皿型で花の後果実を包む事はありません。
そんな訳でホオズキに似ていて果実がむき出しになっている事から「裸酸漿」となりました。
少し暗めの林縁を明るく彩っていました。  
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2010年11月09日 Posted by 松ぽっくり at 17:49Comments(0)下見

好みの色

          ヤブマメ




 朝から雨で一日閉じ込められてしまいました。
2日に農道を覗いた時出会ったヤブマメの花が私好みの色をしていたので紹介する事にします。
ヤブマメは草地や野山などに普通に見られる「マメ科」のツル植物で決して珍しくはありませんが、花の色は生えている場所によって微妙に異なり、ついついシャッターを押してしまいます。
豆果は普通3個の豆が入っていて、強いて言えばウズラの卵に似た模様をしています。
秋が深まると葉は黄色に色付きます。


  
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2010年10月09日 Posted by 松ぽっくり at 17:37Comments(2)下見

目にも鮮やかな色彩

      ゴンズイ


 気持いい秋晴れですが気温は高めをキープしています。
仲間と船越堤公園を歩いて来ました。きれいに手が入っていて、それはそれでよいのですが私達にとってはちょっと・・・・face07
アラカシなどが並ぶ緑の中にゴンズイの果実が目にも鮮やかな色彩を見せています。
内も外も赤い半月状の果実が割れて黒光りする種が顔を出し、緑、赤、黒、多少ドギツサを感じるほどの強烈なコントラストです。
秋も進みこの実が落ち、晩秋になると今度は葉が赤く染まります。その分かどうかは知りませんが初夏に咲く花は小さく黄緑色で目立ちません。face17
 名前の由来は材がもろくて役に立たないので、同じように役に立たない魚、ゴンズイの名が付けられたと云う説があるようです。  
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2010年10月06日 Posted by 松ぽっくり at 23:53Comments(2)下見

クリーム色の地に

     キハギ




 過ごし易い気温の週末です、近くの農道を覗いてみました。
道の両側からキハギが枝を垂らし、うすいクリーム色の地に紅紫色をあしらった黄色っぽい花を付けています。紅紫色の花の色が多いハギ類の中にあっては少数派と云えます。
 萩と云えば初秋を連想しますが「キハギ」は花期が長く早いものは6月頃から咲き始めます。実際に一昨年の6月にこの同じ場所で観察したのを覚えています。
 大きくなると3㍍程にもなり、ハギ類の中にあっては最もはっきりした木質部を作る事から「木萩」となったと思われます。  
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2010年10月02日 Posted by 松ぽっくり at 18:46Comments(0)下見

水平に

        ヤマジノホトトギス


 仲間と市民の森を歩いて来ました。秋の花を期待していたのですが、はずれでした。連日の猛暑と少雨の影響があるのでしょうか?
そんな中「オトコエシ」だけは行く先々に咲いていて、その花に「イチモンジセセリ」の集団が飛び交っていました。
ヤマジノホトトギスも数としては割合ありましたが、ほとんど背の低いタイプです。恐らく一度草刈りをされた後、花を付けたものと思われます。
よく似ている「ヤマホトトギス」は以前に取り上げましたが、花弁が極端に反り返り、水平に開く「ヤマジノホトトギス」と区別出来ます。
漢字にすると「山杜鵑草」と「山路の杜鵑草」となります。



  
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2010年09月07日 Posted by 松ぽっくり at 22:17Comments(0)下見

獰猛な

         ハンミョウ


 不安定な空模様を気にかけながら仲間と近くの山道を歩いて来ました。
チョウの数も多く、樹冠を飛ぶもの、花に来るもの、道端で吸水するものと様々、
 雲が切れ、突然日が差して明るくなった目の前にハンミョウが現れました。
いつもながらその金属光沢の艶やかさに目を見張ります。
しかし妖しささえ湛えたその姿には何故か悪のにおいが! 成虫はもちろん幼虫までも獰猛な肉食である事がインプットされている為でしょうか?
 私達が進めば進み、止まれば止まる「ミチオシエ」なる別名も持つ「ハンミョウ」に
ひと時楽しませて頂きました。
         吸水するカラスアゲハ


  
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2010年08月11日 Posted by 松ぽっくり at 23:25Comments(4)下見

異形

     ハナイカダ


 昨夜のひどい雨はきれいに上がって青空ものぞく様になったが、その分暑さと湿度は半端無い。icon10icon10
そんな中、仲間と山道を彷徨しました。
山肌にマタタビの白い葉が目を引き、林縁ではハナイカダの実が黒く色付き始めていました。
「ハナイカダ」は若芽を山菜として利用したり、茶花に用いたり生活色豊かな植物で
ヨメノナミダイボナママコナなど方言名も多いようです。
県内で云われる「ツキンダシ」は木の髄を突き出して、灯心に使った事によるもの。
それにしても葉の上に花や果実がチョコンと乗った異形は一度見たら忘れません。face08

  
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2010年07月04日 Posted by 松ぽっくり at 23:15Comments(0)下見

自生か?

     アブラギリ


 梅雨入りがそこまで迫って来た様なので、その前に近くの山道を少し歩いて来ました。

そろそろ「ウツギ」もピークを過ぎようとしています。
「アオスジアゲハ」や「オナガアゲハ」など、蝶たちの動きは活発でした。
路に2㌢程の白い花が沢山落ちていました、見上げるとアブラギリのようだ、葉の感じはちょっと「アカメガシワ」に似ているが、花は全く異なる。
果実から桐油を採るために栽培される事が多く、本来の自生か疑われている種です。

梅雨入り前の土曜日とあって山道は結構な人出、誰も思う事は一緒のようだ。face10
  
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2010年06月12日 Posted by 松ぽっくり at 23:26Comments(2)下見

はるかに美味?

    サルナシ両性花


 今日は近くの山を少し覗いて来ました。厚みを増した緑が体中に浸みこむようです。

ウツギ」の花が咲いて「モミジイチゴ」の黄色い苺も藪の中に見え隠れしています。

道端のアカメガシワにはサルナシの蔓が絡まって白い花が風に揺れていました。

サルナシは「キウイフルーツ」と同じ仲間で、晩秋に完熟した果実は「キウイフルーツ」よりはるかに美味しいと聞きましたが、残念な事にまだ完熟したものに遭遇しておりません。
ちなみに「キウイフルーツ」の別名は「シナサルナシ」です。
  
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2010年06月03日 Posted by 松ぽっくり at 23:25Comments(3)下見

予期せぬ

  タチガシワ ガガイモ科のこの花は高さ40㎝程のてっぺんに緑褐色の目立たない
  造花のような花を沢山付けて迎えてくれました。face05


 好天に誘われて、又しても富士の麓に行って来ました。渋滞を避けて24号から469号を使い御殿場方面へ、途中の「富士山子供の国」へはわんさか車が訪れていました。icon17

 今年はやはり例年通りとはいかないらしく、目的の花は全く見られず案内してくれた友人は恐縮しておりましたが、こればっかりは仕方ありません。その代わり予期せぬ花に何種も出会えて最後はニコニコ顔で帰ってきました。face02
  
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2010年05月04日 Posted by 松ぽっくり at 21:51Comments(0)下見